袋井のメンテナンス・クリーニングしみず です。
今日も先日に引き続き、絹(シルク)のオーダージャケットの水洗いクリーニングです。

今回のオーダージャケットは、三越デパートのオーダージャケットでありまして、
絹(シルク)が87%毛13%の絹のジャケットです。

通常のクリーニング店でしたら、絹(シルク)のクリーニングと言うと、ドライクリーニング処理をして軽く蒸気を当ててシワを取り、
「はい完成!」って感じでクリーニングするんですけど、

当店のメンテナンス・コースは、水洗いクリーニングで絹(シルク)のジャケットをお手入れする、
超~専門的なクリーニングですから、お客様も安心して当店を御利用いただいております。

さて、それでは三越のオーダージャケットを、メンテナンスコースでしっかりとクリーニングしていきましょう!

まずは、いつものようにカルテの作成からおこないます。
絹(シルク)のジャケットの状態を細かくチェックします。
シミや汚れ、傷やホツレなど無いか、入念にチェックしていきます。

それから、各部の寸法を測っておきます。
前丈、着丈、肩幅、袖丈、下袖丈、中胴半寸と採寸しておきます。
この各部の寸法が洋服の設計図になりますから、と~っても大切な作業になります。
設計図が無いと、後で洋服を組み立てる事が、できなくなってしまいますからね!
しっかりと採寸しておきます。

カルテが作成できましたら、次に型崩れ防止のために仕付け糸を打っていきます。

ボタンホールに腰ポケット、胸ポケット、胸ダーツ、脇ダーツ、肩パット、垂れ綿、袖縫い代と
やさしく、やさしく、丁寧に仕付け糸を縫っていきます。

次に前処理をして、シミや汚れの部分を前もって処理しておきます。
タダ単に洗濯機に入れてスイッチON!では、きれいになりませんからね!
部分的に前処理をして、きれいにし易くしておきます。

それではまず、ドライクリーニング処理からおこないます。
厚手の弾力ネットに入れまして、やさしく、やさしくドライクリーニングで油性汚れを除去していきます。
乾燥は、ハンガー乾燥でやさしく熱乾燥していきます。

乾燥しましたら、いよいよ水洗いクリーニングの作業になります。
ここでも厚手の弾力ネットに入れまして、やさしく、やさしく、手で手洗いによる水洗いをしていきます。
洗浄、すすぎ、トリートメント加工とおこないまして、やさしく、やさしく脱水をおこないます。

乾燥は、いつものように松田塾ご用達の「ビッグハンガー」を使用しまして、
寸法とシルエットを、手で修正しながら整えていきます。

水洗いクリーニング直後は、こんな感じになっています。

この状態で一晩自然乾燥させておきます。

なんとなく、写真で見ると絹(シルク)には見えないかもしれませんが、
正真正銘、絹(シルク)になります。

まあ、色がグレイというか黒というか、光沢のある色ではありませんので、
アイロン仕上げは、それほど難しくは無いかと思いますが、油断は禁物!です。

先日の英国屋の絹(シルク)のジャケットの例がありますからね!
(あれは、難しかった!結構~手間が掛かりましたから)

気を引き締めて!集中してアイロンプレスに望みたいと思います。

一晩自然乾燥させておいた絹(シルク)のオーダージャケットは、こんな感じなっています。

いつもの事ですけど、まあ~きれいな状態に乾燥されていますね。

安いクリーニング屋さんだったら、ちょっとシワの部分を取って、はい!完成! で納品できるかもしれませんが、
当店の目!では、これでは、とてもではないですけど納品できませんから、
しっかりアイロンプレスをしてシルエットを整えていきます。

まずは、寸法のチェックからおこないます。
乾燥させる前に寸法を修正しておきましたが、状態を把握する為に寸法をチェックしていきます。
「うん!」大丈夫ですね。
それでは、アイロンプレスをしていきます。

いつものように重たい電蒸アイロンとコテ布、霧吹き、仕上馬を用意しまして、アイロンプレスをしていきます。

上着の身頃を裏地から見て、裏地側から芯地をプレスしていきます。
胸のボリュームが出るように、アイロンの熱を伝えて、芯地をプレスしていきます。

次に垂れ綿に移りまして、アームホールを伸ばさないように、でも縮んだ分は伸ばすように、
アイロンでプレスしていきます。

次は、肩パットです。
前肩を壊さないように裏からコテ布を当てて、熱を伝えるようにアイロンでプレスします。

そして、上衿に移りまして、衿が鎌衿になるように、いせ込み、追い込み、アイロンプレスを施します。

脇に移りまして、脇から背中をプレスしていきます。
スソを真っすぐにセットして、肩甲骨のボリュームを壊さないように、追い込み、いせ込み、アイロンでプレスします。

これで裏側のアイロンプレス処理が終わりまして、今度は表側のアイロンプレスをしていきます。

まずは、シワになりやすく、細かい部分からアイロンプレスをしていきます。

肩パットの肩周りからプレスしていきます。
袖の上部分を仕上馬を使って、プレスしていきます。
そして、肩パットに移りまして、前肩を壊さないようにアイロンでプレスします。

肩周りがプレスできましたら、袖の下部分をアイロンでプレスします。
面倒ですけど、4つの方向からコツコツ、アイロンでプレスしていきます。

袖が終わりましたら、次は身頃に移ります。
地の目が真っすぐになるようにセットしまして、アイロンの熱を伝えるように、しっかりとプレスしていきます。

スソから胸、腰から脇、背中のスソから背中へと、グルッとアイロンプレスをおこないます。

これで残すは、上衿とラペルになります。
ラペルは、裏からじっくりとアイロンプレスをしまして、
上衿は、3分の1くらいを押さえるように、軽くアイロンでプレスしておきます。

アイロンが終わりましたら、人台にジャケットを掛けて、全体をチェックします。
うん!大丈夫なようですね!
アイロンプレスが終わりました絹(シルク)のジャケットは、こんな感じになっています。

うん!良いですね!
とてもクリーニング屋さんに出したとは思えないほどの仕上がりです。
GOOD!です。

ちょっとアップで見てみましても

!~ん!
良いですね~~
こんなにきれいになるクリーニング屋さんは、他に無いでしょうね~

どうですか?みなさん?一度お試ししてみては?
お待ちしております。

問合わせは、メールで tetuya6181@po2.across.or.jpまで

それでは、また・・・・