袋井のメンテナンス・クリーニングしみず です。

今日は、またまた汗抜き水洗いクリーニングです。
黒い絹のワンピースです。

絹は、色艶がきれいですし、肌触りもとっても良く、着心地の良い素材です。
しかし、欠点もあります。

絹は、摩擦にとても弱いのです!
絹を擦るとすぐに白っぽく毛羽立ってしまいます。
ワンピースなどですと、脇など汗で湿った状態で着用していると、腕を動かす摩擦によって、すぐに白っぽく毛羽立ってしまいます。

この毛羽立ちの修正は、色を掛けるしか方法がないのですが、
あまりに毛羽立ちがひどいと色を掛けても色が濃くなってしまい、逆に目立ってしまいます。
ですから、この絹の毛羽立ちの処理には限界があります。

ネクタイなどによく見られる症状ですので、「何か見る角度によって白っぽく見えるんだけど!」 と思ったことがあるかもしれません。
絹を水で濡らしてグリグリっと触るだけで、すぐに白っぽく毛羽立ってしまいますので、みなさん!注意してくださいね!

さて本題に戻って、黒い絹のワンピースの汗抜き水洗いクリーニングをしていきましょう。

まずは、いつものように寸法を測っておきます。
そしてシミや状態をチェック!
確かに、脇が汗で白く輪だっていますし、少し毛羽立っています。
こんな感じです。

それでは処理していきましょう!
まず脇の汗を部分処理していきます。
いきなり水洗いをしていくのではなく、まずは部分的にしみ抜き処理をしておきます。

そして、ドライクリーニングで油性汚れを除去します。
ハンガー乾燥で熱乾燥をして、水洗いをしていきます。
手でやさしく水洗いをしていきます。
洗い、すすぎ、糊付けをして、やさしく脱水します。
寸法をチェックして、手で修正し、形を手で整えて、一晩自然乾燥させます。

乾燥しましたら、水洗いした黒い絹のワンピースに電蒸アイロンでテーラードプレスを施していきます。

が、まずは寸法を測って縮みをチェックします。
GOOD! 問題ありませんね!

それでは、アイロン仕上げをしていきます。
この手のパーティドレスなどの仕上は、細かい部分から仕上げていくのが基本になります。
まずは、胸のヒダの部分にアイロン仕上げをします。
ベチャと潰して押さえないように、ふわっと滑らかにシルエットが出るようにアイロンプレスします。
胸、脇、肩、背中、腰と一部分、一部分シルエットを作り出すようにアイロンプレスしていきます。
最後にスカート全体からスソに掛けて仕上げていきます。

こんな感じになりました。

汗も取れ、きれいにシルエットも出て、美しく仕上がりました。
絹の黒は、テカリやアタリが出易いので注意が必要ですが、
アタリ、テカリも無くきれいに仕上がりました。(まあ~コツがあるんですがね! 秘密です!)
問合わせはメールで tetuya6181@po2.across.or.jp まで、