イタリア製生地のスーツをきれいに水洗いクリーニング | クリーニングしみず

袋井のメンテナンス・クリーニングしみず です。
今日は、連休前にお預かりしましたイタリア製のスーパー130’S生地を使用したスーツを
メンテナンスコースできれいにクリーニングしていきたいと思います。

イタリア製のスーパー130’S生地のスーツなんですが、
実は、大手紳士服量販店のスーツになります。
このブランド種類のズボンは、私も仕事用に持っているんですが、
デザインが今風にデザインされていて、ファッショナブルな服に仕上がっている大手量販店さんのブランドです。

生地やデザインは、中々上々のようですが、
仕立てのほうは、どんなものでしょうね~
水洗いクリーニングをすると仕立ての良し悪しが良く分かりますから!
水洗いクリーニングした時の状態が、今から楽しみです。

さて、忙しい仕事の合間を縫って、メンテナンスコースをしていきましょう!

今日は、カルテの作成から型崩れ防止の仕付け糸打ち、前処理、ドライクリーニング処理までを目標に、仕事をしていきたいと思います。

まずはカルテの作成からです。
スーツの状態を念入りにチェックします。
シミや汚れ、傷やほつれが無いか、型崩れは?ボタンなどの付属品は?などなど
細かくチェックしていきます。
スーツの状態がチェックできましたら、次に寸法を測っておきます。
上着は、前丈、着丈、袖丈、下袖丈、肩幅、中胴半寸、
ズボンは、総丈、股下、ワタリ幅、膝幅、すそ幅、
と、自分が正確に測れるように採寸しておきます。

カルテが作成できましたら、次は各部の掃除をしておきます。
ポケットの中、縫い代の裏側などなど、結構ホコリが溜まっているものですから、
きれいに掃除をしておきます。

準備が整いましたら、型崩れ防止の仕付け糸を打っていきます。
表から見る事の出来ない、縫い代や袋地、芯地などが
起き上がってシルエットが崩れないように
しっかりと仕付け糸を打っていきます。

ポケット口、胸ダーツ、脇ダーツ、ボタンホール、胸ポケット口、垂れ綿、肩パット、袖縫い代と
注意して、落ち着いて、生地を傷めないように仕付け糸を打っていきます。

できましたら、前処理に移ります。
袖口や衿周り、しみ抜きなどをおこないます。

前処理が終わりましたら、
厚手の弾力ネットにスーツを入れまして、ドライクリーニングをしていきます。
やさしく、やさしくドライクリーニング処理をしまして、油性汚れを除去しておきます。

今日の作業は、ここまでとなりますので、
肉厚のハンガーに掛けて自然乾燥をさせておきます。

昨日までの作業で、仕付け糸で型崩れ防止の処置をしてドライクリーニングまでしてありますので、
今日は、水洗いクリーニングをしていきたいと思います。

しか~し、
ただ今、と~~っても忙しいので、
スーツ2着を水洗いクリーニングしても、次のアイロンプレスができませんので、
今日は、ズボンだけ水洗いクリーニングをしていきたいと思います。

いつもの様にズボンを厚手の弾力ネットに入れまして、
やさしく、やさしく、
手で水洗いクリーニングをしていきます。

とっても原始的ですが、
これが一番!服に優しい洗い方になりますし、
服の状態が手で確認できますから、
安心して手洗いしていく事が出来ます。

洗浄、すすぎ、トリートメント加工と施しまして、
やさしく、やさしく脱水します。
ギュ~と脱水して生地を傷めないように、優しく脱水をします。
脱水しましたら、ハンガーに掛けて自然乾燥させていくんですが、
この時に、手で形を整えながら、寸法も修正していくように整えます。

これが!ポイント!
こんな事は、一般的なクリーニング屋さんは、絶~対!しませんからね!

手で整えただけですが、
どうですか?
思いのほか、シワが少ないでしょう!
水に濡れた状態で、どこまできれいに出来るかが、後々のアイロンプレスに影響しますから、
しっかりと整えておきたいですね!

後はこのまま自然乾燥させておきます。

ズボンが乾燥しましたら、ハンドアイロンでテーラードプレスしていきたいと思います。
が!まずは寸法のチェックから行います。
うん!大丈夫ですね!
縮みは全くありません。

それでは、テーラードプレスをしていきましょう!

用意するものは、重たい電蒸アイロンと霧吹き、コテ布、メジャーに仕上馬を用意します。

アイロンの基本的な掛け方は、
アイロンをする部分を平らにして、コテ布を掛けて、その上に霧を打ち、
電蒸アイロンを当てて、1・2・3・4と熱を伝えるようにアイロンプレスをしていきます。

それでは、ズボンのアイロンプレスをしていきます。
まずは、ズボンを裏返して、ポケットの袋地からアイロンプレスをしていきます。
そして、裏からウエスト部分と腰周りアイロンプレスしていきます。
お尻のボリュームが出るようにいせ込みながらアイロンプレスをしていきます。
ぐるっとアイロンを当てましたら、シックに移ります。
シックと言うのは、股の部分になるのですが、
股の部分に当ててある布の事を「シック」と言います。
シックをしっかりと割りましたら、
いよいよ股下の部分に取り掛かります。
脇縫い代を表裏しっかりと合わせまして、
寸法を出すようにアイロンプレスをしていきます。
ヒザの少し上くらいにアイロンを置いて、
股の部分に掛けては、いせ込むようにアイロンプレスを施しまして、
ヒザの少し上部分くらいから下にかけましては、伸ばすようにアイロンプレスをしていきます。
内側、外側と両方からアイロンを当てて、しっかりプレスしておきます。

表地に返しまして、いよいよ表地のアイロンプレスに取り掛かります。
私のやり方では、表地もウエスト部分から下に向かってアイロンを掛けていきます。
ウエスト、腰周りとお尻のボリュームを出すようにいせ込みながらアイロンプレスをしていきます。

股下の部分も脇縫い代をしっかり合わせてアイロンプレスをしていきます。
ヒザの少し上までは真っすぐ地の目に合わせて「クリース」(ズボンの線)を付けていきます。
そうそう!ズボンの線のことを「クリース」と言いますので、覚えておきましょう!
ヒザの少し上まで地の目に合わせて、真っすぐ線を付けましたら、
そこから上にかけては、ベルトループの外側に向かってクリースを付けていきます。
これは、前から見た時に自然とクリース(線)が真っすぐ付いているように見えるようにするために、このようにクリース(線)を付けていきます。
(ノータックの時ですけどね!)

クリース(線)を付けましたら、腰の部分を修正しまして完成になります。

こんな感じになります。

クリース(線)はというと、

細くしっかりとシャキっとクリース(線)が付いています。
線が甘く、線が付いているんだか、何となく折り目になっているのか?って、
よれよれしたスーツのズボンを見かけますが、
あれでは、ダメですよね~
やはりスーツのクリース(線)は、シャキッと付いていないとね!

それから、最近ノータックのスラックスが流行っていますが、
クリース(線)が尻ぐり(お尻の一番高い部分)まで付いていなくて、
股下部分あたりで線が消えているズボンを結構見かけますが、
あれも何となく、イマイチですよね!
クリース(線)が上まできていないと、何となく下っ腹が出ているような感じに見えてしまいますからね。
やはりクリース(線)が上まできているほうが、カッコいいですよね!

今日は、この後上着を水洗いクリーニングしまして、自然乾燥させておきます。

いつもようにやさしく、やさしく手洗いで水洗いクリーニングをおこないます。
洗浄、すすぎ、トリートメント加工と施しまして、やさしく脱水します。
松田塾ご用達のビックハンガーに掛けまして、寸法修正していきます。
手で形を整えながら、寸法を修正していきます。

後は、この状態で一晩自然乾燥をさせておきます。 
アイロン仕上は、明日のお楽しみです。

一晩自然乾燥しますと、こんな感じになっています。

いや~きれいな感じに乾いていますね~!
どこぞのクリーニング屋さんなら、「これでいいじゃん!」って感じに乾燥されていますが、
この状態では、全然ダメですから、しっかりとアイロンプレスをして仕上て行きます。

が!まずは、寸法のチェックから確認します。
「ふむふむ、全く問題無いですね!大丈夫です!」
それでは、テーラードプレスをしていきましょう!

まずは、芯地からアイロンプレスをしていきます。
上着を裏地に見て、前身頃の芯地からアイロンプレスをします。
コテ布を当て、霧吹きで霧を打ち、重たい電蒸アイロンで熱を伝えるようにプレスします。
胸のボリュームが出るように、しっかりと熱を伝えてプレスします。

次にそのまま脇から背中にずらして、脇、背中と裏からアイロンプレスを施します。
背中は、肩甲骨のボリュームが出て、着易くなるようにアイロンでプレスしていきます。

そうしましたら、アームホールと肩パットに取り掛かります。
アームホールは、伸ばし過ぎないように、
でも垂れ綿や縮んだ分は伸ばすように、アイロンプレスをします。

肩パットは、前肩を壊さないように、しっかりと押さえ込んでプレスします。
裏からのアイロンプレスが終わりましたら、
そのまま、表地に移ります。
表地側からも肩パットとアームホールの袖上部分を仕上げていきます。

ここで、上衿部分を仕上ておきましょう。
上衿も裏から見て、鎌衿になるように衿周り量をしっかり出すように、いせ込んでアイロンプレスをしていきます。

終わりましたら、さっき仕上ました袖をアイロンプレスしていきましょう。
地の目を見て、袖が薄くなるようにきれいにアイロンプレスします。
ボタンやアタリに気をつけて、アイロンでプレスしていきます。

ここから身頃に取り掛かります。
前身頃から背中と地の目が真っすぐになるように、
アタリやテカリに気をつけて、アイロンでプレスします。

最後は、衿ラペルをプレスして、アイロンプレスは終了です。

アイロンプレスをした上着を人台に掛けて、最終チェックをします。
アタリやテカリ、プレスの甘い部分が無いかなどなど、細かくチェックします。
ドライクリーニング、水洗いクリーニング、テーラードプレスとメンテナンスコースが終了しました上着です。

とてもクリーニング店に出したスーツとは思えない仕上がりです!
いいですね~!
GOOD!です。

近づいて見てみましても、

う~ん!マーベラス!(なんのこっちゃ?)
スーツの美しさが滲み出ているようです。
ナイス!です。
いかがですか?
みなさんのお近くに、ここまできれいにしてくれるクリーニング店がありますか?

なかなか無いでしょうね~。
お気に入りの一着がありましたら、是非!お試し下さい。
お待ちしております。
問合わせはメールで tetuya6181@po2.across.or.jp まで、