いや~!完全と言うわけではありませんが、何とかなるようになりました!!

「何が?」って声がしてきそうですが、

何とかなるようになったのは、「虫食い穴」なんですね~!

まあでも、何とかなるようになったのは、小さな虫食い穴なんですけどね。

今までは、穴の開いた虫食い穴も共布があれば何とかなるかな?とも思っていたんですが、

しかし、プロのカケツギ職人に依頼すると超高額になってしまいますし、
安いお直しのお店だったりすると、普通の糸で縫いこんだだけで、
どう~も、きれいに直らないようでしたので、
自分なりに「何とかならないかな~?」といろいろ考えていたんですね~。

そんな折、ちょっと閃きまして!「そうだ!毛糸を使って穴をふさいでみよう!」って思いつきまして、
今回!ちょうど1箇所穴の開いたコートの虫食い修理依頼がきましたので、試しにやってみました。

全体に、いつものように表面の毛を舐めるように食べられてしまった虫食い跡が多数ありまして、
その中に1箇所、5mmくらいの穴の開いた虫食い穴があります。
こんな感じです。

分かるかな?
真ん中の上の部分に白くなっている穴の開いた虫食い穴があります。

これを修理していくんですが、
今回は、共布がありません!
そこで!黒い毛糸を利用して虫食い穴をふさいでいきます。

毛糸を織物のように、縦糸と横糸を作って織り込んで小さな毛糸の布を作ります。
この小さな毛糸の布を穴の中に埋め込みまして、
細い黒い糸で縫いつけていきます。

糸が分からないように注意しながら縫いこんでいきまして、
毛並みを整えて、プレスをして、アタリやテカリをとって完成になります。
穴の開いていた部分は、こんな感じになりました。

よ~く見れば、何となく分かるかもしれませんが、
今回は、色が黒でしたので、思ったよりもいい感じになりました。
まあ!この状態でしたらOKでしょう!

とは言え、完璧!と言うわけではありませんので、
多分、薄いコートや、柄のあるコート、薄い色のコートなどは、難しいかと思いますし、
1センチを超える大きな穴は、きれいには直らないかと思いますので、
「穴の開いた虫食い穴は、どんな物でもきれいに直る」とは、思わないで下さいね。

どこまできれいに直るかは、正直!やってみないと分かりませんから!

今回の虫食い修理も、他の部分をいろいろ直しまして、いい感じのコートになりました。

きれいなコートに生まれ変わりました!
よかった!よかった!です。

問合わせはメールで tetuya6181@po2.across.or.jp まで、
それでは、今日はこの辺で、また・・・・・・・