袋井のメンテナンス・クリーニングしみず です。

いや~、参りました!

も~最低って感じ~!ってな感じ。

お店のほうが、5月の中休みで落ち着いてきたので、そろそろ自分たちの衣替えをやろうか!と言うことで、自分たちの衣類をクリーニングしていたんですけど、

去年の11月かな、私の奥さんがボンディング加工の綿コートを買いまして。

そのコートをドライクリーニングしたんですね、

一応、取り扱い絵表示は、ドライ○で水洗い×の表示がしてあり、
注意書きに「この製品は、ボンディング加工の製品でクリーニングすると空気が入ったようなシワが出来ますが、アイロン掛けすれば元に戻ります」と書かれていたんですが。

処理は、石油系ドライクリーニングで洗浄後、ハンガー乾燥で熱乾燥させたのですが、乾燥機から出してびっくり!

「あれ!こんなにシワシワだっけっかな?」

「まあ、ボンディング加工だから、アイロンで元に戻るか!」

と、思いつつも、何となく、「ちょっと酷いんじゃない!」と思ったので写真にとりました。
こんな感じです。

ちょっと斜めから

部分的にアップで

と、こんな感じのきついシワが全体に満遍なくついていて、勘弁してくれって感じです。

一応ここでボンディング加工について説明しましょう。

ボンディングとは、接着のボンドから来ていまして、表の生地と裏の生地を接着剤のポリウレタン樹脂を用いて接着してある加工方法であります。

この接着剤のポリウレタン樹脂がドライ溶剤で緩んで、表地と裏地を離し、空気泡のようなシワを作ったりします。
製造されてから3年から5年ほどしますと、自然と加水分解して、今回のようなシワが浮き出てきたりします。
そうなると生地の寿命が考えられますので、注意が必要になります。

さて、コートの話に戻りますが、
機械でブワ~っとふくらましてもビクともせず、仕方が無いのでアイロンでやることにしたのですが、

まず袖から仕上げをしようと、袖馬を取り出し、袖馬に袖を通してアイロンを掛けてみるが、

これが、 中々シワが伸びない!

霧を打って、少し濡らして、蒸気を多めに出し、手で引っ張りながら一つ一つのシワごとにアイロンを当てていたら、

も~! 手が腱鞘炎になりそう! 手が壊れてしまいそう!

いい加減!頭にきたので!メーカーに電話をすると!

「送ってください」 

と言うことなので、詳細を書いてメーカーに送ることにしました。

!!!!!と!まさに今!閃きました!キラッ!

このブログの原稿を書いている、この時!まさに今!閃きました!
(仕事の途中の空いた時間に、ちょこちょことネタを書いているので、投稿した時間ではありません。)

「そ~お~だ~!」 ちょっと、やってみましょう!

と、さっそく宅配便をキャンセルして、梱包してあったコートを取り出しまして、試してみます。

まず、石油系ドライ溶剤でドライクリーニングをします。そして、脱液します。

そして、この石油系ドライ溶剤で濡れた状態でアイロンを掛け、仕上てみます。

業界用語で「濡れ掛け」してみます。

馬に乗せ、アイロンを当て、溶剤を乾燥させながら仕上げてみると、

「あ~ら、いいんじゃな~い、GOOD!」です。

シワがきれいに伸びて、良い感じです。

アイロンを全体に当て、乾燥させながら仕上げをしていきますと、こんな感じになりました。

あのシワだらけのコートとは、思えないくらいの変身ぶりです。
GOOD! です。

後は、このまま自然乾燥させて、しっかり乾かします。

ただ、生地表面の溶剤を乾燥させながらアイロンを当てていきますので、時間が掛かるのが難点ですが。

まあ、しかし一つ問題がクリアできて良かったです。

アパレル関係のみなさん!
綿のボンディング加工の仕上げは、「石油系ドライ溶剤に濡れた状態でアイロンを掛けてください!」 とコメントを書き加えましょう!
問合わせはメールで tetuya6181@po2.across.or.jp まで、