袋井のメンテナンス・クリーニングしみず です。

家庭洗濯をしてシワだらけになり、そして脱水による摩擦で擦れて白く毛羽立ってしまった絹のスカートが持ち込まれました。

「自分で洗濯したらシワシワになっちゃって、困って他のクリーニング店に出したんだけど、何にもシワが直らず帰ってきたの!このシワ直るかしら?」との事。

どれどれ?と見てみると、
これは!ひどい!
もおシワシワ!
全体がこんな感じ、

お客様が「他のクリーニング店ったら、大丈夫!直りますよ!と言っといて、何にも直ってないの!」
「どう?このシワ?直るかしら?」 との事だそうで、

私が「これらのシワはきれいに直りますが、摩擦でこすれた白い毛羽立ちは残ってしまいますよ!」と説明しますと、
「お願いします!」と依頼されました。

今回のこの件は、ある意味とってもいい見本です。

一般のみなさんは、良く知らないと思いますのでちょっと説明しておきますと、
絹(シルク)は、ギュッと絞ったり、ガサガサとタオルでこすったり、濡れた手でグリグリっと触っただけでも、
今回のように白く毛羽立ってしまいます。

この毛羽立ちは、シミではありませんので、シミ抜きはできません!

何にも無い平らな所に毛が立つように、繊維が毛羽立ってしまったのですから大変です。
修正するには、この立ってしまった絹の表面を削るしかないのですが、そんな事はできません!
あえて修正するとしたら同じ色を薄く掛けていくしかないのですが、この方法も完全には修正できませんので、
この毛羽立ちを起こさないのが、一番!の方法になるのです。

いいですか、みなさん!
絹(シルク)の生地をこすったり、むやみに触ってはいけませんよ!白く毛羽立ってしまいますからね。
洗濯機でギュツと脱水なんて、もっての外ですからね!注意してくださいね。

さ~て、そう言うことで絹の注意点が分かったところで、今回のスカートを直して行きましょう。

今回の処理は、アイロンプレスの処理になります。
電蒸アイロンを使用して、160度くらいの温度で、コテ布を当て、霧を打ち、ゆっくり、じっくりアイロンプレスをしていきます。
スカート1枚ですが、アイロンプレス時間に20分も掛かりました。

本当のアイロンプレスとは、時間が掛かるものなのです!
そんな蒸気をサッと当てただけのアイロン仕上げでは、きれいにならないのです!
憶えておきましょう!

さて、アイロンプレスを終えましたので、白いスレ直しのスプレーを全体に施しまして、完成です。
あのシワシワだったスカートがこんな感じになりました。

う~ん、素晴らしい!
近くでよく見れば、毛羽立ちも分かりますが、遠目には問題ないでしょう!

まあ、みなさんもご家庭での洗濯は、ほどほどに・・・・
問合わせはメールで tetuya6181@po2.across.or.jp まで、