袋井のメンテナンス・クリーニングしみず です。
今日は、お洒落な男子ご用達のイタリアブランド「INCOTEX (インコテックス)」のパンツを水洗いクリーニングしていきますね。
何でもないように見えて、大定番のパンツとして君臨しているパンツブランドでして、根強い人気があるパンツです。
そんな「インコテックス」のスーパー100’Sを使用したパンツを水洗いクリーニングしていきます。
が、まずは、寸法を測っておきます。
最低でも総丈と股下は、採寸して寸法を控えておきます。
水洗いは、手洗いで行っていきます。
「クリーニング屋さんなのに、機械でやらないの?」と声がありそうですが、
機械で処理すればいいという訳では、ありません!
機械は機械、人の手の感覚には、勝てないのですから、
機械を上手に利用しながら、基本は手洗いで水洗いクリーニング処理をしていきます。
洗浄、すすぎ、トリートメント糊付けをしまして、やさしく脱水をします。
程よい力加減で、生地にダメージを与えないように処理していきます。
脱水後は、バネタイプのハンガーに掛けて、寸法をチェックします。
縮んでいたら、伸ばすようにしながら形を整えて乾燥させます。
乾燥しましたら、アイロンでプレスをしていきますが、まずは寸法をチェックします。
縮んでいるのか、伸びているのか、ちょうど良い状態かを踏まえて、アイロンプレスをします。
アイロンは、電蒸アイロンを使用します。
私の場合、温度は180℃の設定にしてアイロンプレスをしていきます。
霧吹きで霧を打ち、熱によるプレスでアイロン仕上げをしていきます。
蒸気をシューシュー出しながらのアイロンプレスなどは、決してしませんので、憶えておいてくださいね。
特に、生地の物が良くなればなるほど、蒸気は使用せず、熱だけでアイロン仕上げをするようになります。
それでは、アイロンプレスをしていきましょう。
まずは、パンツを裏に返して、ポケットの袋地からプレスします。
次に、ウエスト部分を基本伸ばす様にプレスしまして、
腰周りの部分に移ります。
ファスナーの部分から天狗や腰ポケット、後ろの腰ポケットとぐるっと、
おしりのボリュームを出すようにアイロンプレスをしていきます。
腰の部分が終わりましたら、股のシックの部分に移ります。
股をしっかり割って、股下がきれいに割れるようにしてあげます。
ここから股下の部分をアイロンプレスしていきます。
脇縫い代が真っ直ぐになるように、縫い代を合わせまして、縫い代をしっかり割って、股下の寸法を出すようにアイロンプレスしていきます。
内側、外側と両方プレスしましたら、表地に返していきます。
表地に返しましたら、私の場合腰の部分から、またアイロンプレスしていきます。
ウエスト、腰周りとおしりのボリュームを出すように、アタリ、テカリに注意して丁寧にアイロンプレスをしていきます。
腰周りが終わりましたら、股下の部分に移ります。
脇縫い代を真っ直ぐ合わせてセットしまして、膝の少し上部分からアイロンプレスしていきます。
膝下部分を真っ直ぐ伸ばすようにアイロンプレスしていきまして、
膝少し上部分より、いせ込むようにプレスしてお尻にボリュームを出していきます。
パンツのライン(イタリアでは、クリースと言うそうです)は、すそから付けていきます。
地の目を見ながら、膝部分まで真っ直ぐアイロンを掛けてクリースを付けていき、
膝少し上部分からセンタークリースが真っ直ぐ落ちるようにズボンループの外側に振って、
ラインを付けていきます。
インコテックスのパンツは、パンツをはいた時に、センタークリースが真っ直ぐ落ちるように、外側に振ってありますので、この部分を注意してセンタークリースを付けていきます。
まあ、インコテックスに限った事ではないのですが、有名所のオーダースーツなどは、どこもみんなそのような仕様になっています。
最後にアタリやテカリ、パッカリングなど全体をチェックして完成になります。
ん~~、良い感じになりました。
今回ご紹介しました、センタークリースが真っ直ぐ落ちるように外側に振ってラインを付けるやりかたは、
デラックスコースからの仕様になりますので、ご了承ください。
なにぶん1点1点、熟練した職人技が求められますので、簡単にはいきませんから、お願いしますね。
しかし、いつも思うのですが、
スーパー100’Sを越える生地を使用したスーツは、結構!手抜きをしてプレスされていますので、
私たちアイロンプレス職人がプレスしてあげると、本当に見違えるようにきれいになります。
特に腰周りなどは、新品のスーツでも、ほとんどプレスされていませんので、
吸い付くように、美しくシルエットラインが出てきます。
どうですか?そこのくたびれたパンツをはいている、あなた!
一度お試ししてみては、
とっても!ビックリすると思いますよ!
是非!お試しあれ!
問合わせはメールで tetuya6181@po2.across.or.jp まで、