袋井のメンテナンス・クリーニングしみず です。
お客様が「他のクリーニング店に出したんですけど、きれいにシミが取れなくって、
自分でこすってみたら、こんな風になっちゃったんですけど」
「直りますかね~?」と来店されまして、

「どれどれ?」 と見てみますと、
あちゃ~!やっちゃいましたね~!って感じで、
なんとも、絹のワンピースに付いたシミを、水をつけて擦ってしまった為、
おもいっきり白く毛羽立ってしまっています。

シミ自体は、どうやらたんぱく質系のシミのようで、シミの回りが黒く縁どったシミになっています。
こんな感じです。

デジカメだと分かりにくいかもしれませんが、真ん中上くらいにシミがあります。
そして、このシミの部分を斜めから見てみますと、

どうです?白く毛羽立っているのが、良く分かると思います。

絹は、こすると必ず白く毛羽立ってしまいますので、
絶~対!擦ってはいけません!

まあ、とは言え、これらのシミや毛羽立ちを何とか目立たなくしてあげるのが、
私たちプロのクリーニング店の役目ですから!
しっかりシミ抜きして、処理してあげましょう!

シミ抜き処理ですが、今回これだけシミの廻りが黒く縁どっていますから、酵素を使ってシミ抜きしていきます。
簡単に「酵素を使ってシミ抜き処理します」と書きますが、
実際に酵素を使う場合、温度や時間などの使用環境を適切な条件にしてあげなければ、酵素は力を発揮しませんので、
ちょっとした、と言うか、プロのシミ抜き技が必要になってきます。

まあ、頭を上手く使ってやればいいんですけど、
それは、ひ、み、つ、です!  秘密!

その内緒の企業秘密技を使い、酵素のシミ抜きをして先ほどのシミを取っていきます。
部分的に細かいシミ抜きをしまして、全体を水洗いクリーニングします。

「え~~!絹のワンピースを水洗いするの~~!」って声が聞こえてきそうですが、
そうなんです!水洗いクリーニングをします!

水洗いは、機械任せにせずに、手で水洗いをしてあげます。
やさしく!やさしく!手で水洗いクリーニングを施します。
洗浄、すすぎ、糊付け、脱水と水洗いクリーニングしましたら、
寸法をチェックしてハンガーに掛けて自然乾燥させます。

ちょっとシワシワですが、濡れた状態で蒸気アイロンを使って、少しシワをとっておきます。
その上で一晩自然乾燥させて乾燥させます。

後ろに、水洗いクリーニングした長襦袢も見えますが、
そう!当店では、長襦袢も水洗いできますから!もしよかったら御利用ください。

さて、水洗いクリーニングした絹のワンピースは、このまま自然乾燥させて、
明日、アイロンでプレス仕上げしていきます。

昨日水洗いクリーニングしました絹ワンピースのアイロン仕上げをしていきます。

電蒸アイロンを使用しまして、熱と蒸気を上手く使いながらアイロンプレスをしていきます。
しかし、裏地がポリエステルだと「静電気」が出ますね~、

コテ布を使ってアイロンプレスをしても、
ペタペタくっ付いて、
あ~~!もお!アイロン仕上げがやりにくい!

なんとか、こうにかアイロンプレスが終わりましたが、
あ~静電気が~!ひどい!
そんな時は、どうするか?

表地が絹で、裏地がポリエステルのワンピースですから、
電気を帯びているのが裏地のポリエステルだと考えられますから、
裏が表になるように、ひっくり返りまして、
ソフターを薄めた液を裏地全体に薄くスプレーします。

これで、ちょっと置いておきます。
しばらく時間が経ちますと・・・・・

!大丈夫なようですね~!
アイロンプレスが終わって、こんな感じになりました。

ヒダの部分も、押さえすぎずに、自然な感じが出ていて、いい感じになっていますね!
GOOD!ですね。

お客様がゴシゴシ擦ってしまって、白く毛羽立ってしまった部分も、こんな感じになりまして

うっすら毛羽立っているのが分かりますが、
まあOKでしょう!

まじまじ、よ~く見なければ分かりませんから大丈夫でしょう。

みなさん、いいですか!
絹(シルク)の製品は、絶~対、こすってはダメですよ!
簡単に白く毛羽立ってしまいますからね!

餅は餅屋!
シミ抜きは、プロの専門クリーニング店に任せましょう!

安いからと、安いクリーニング店に出して、痛い目に合うよりも、
結果的には、安い金額で抑えることができますよ。
問合わせはメールで tetuya6181@po2.across.or.jp まで、
それでは、また・・・・・