袋井のメンテナンス・クリーニングしみず です。

今日は、バーバリーの綿トレンチコートの水洗いクリーニングについて、お話しましょう。

では、と言う前に、みなさん、バーバリーのトレンチコートの特長って知っていますか?

まあ、なんと言ってもバーバリーのトレンチコートの特長は、撥水性の高さなのですね!

とにかく、水を弾く!弾く!  超~弾く!

この撥水性が売り物なのですね!

だから、水洗いしても中々水が浸透していきませんし、水洗いが普通の綿に比べ大変です。

中性洗剤で浸し洗いするように水洗いし、洗剤を十分にすすいで、水溶性の撥水加工を施して、乾燥します。

とにかく十分すすぐことがポイントで!

すすぎが十分でないと、撥水性が発揮されません。

1にも2にも洗剤のすすぎです!

乾燥後のアイロンプレスは、熱によるアイロンプレスを施します。

手間ですが、霧を打ち、熱によるプレスでアイロンを掛けます。

そうすると、撥水性の十分あるトレンチコートの完成です。

こんな感じです。

きれいに仕上がりました。
いかがですか、一度お試しあれ!
問合わせはメールで tetuya6181@po2.across.or.jp まで、

袋井のメンテナンス・クリーニングしみず です。

いや~、参りました!

も~最低って感じ~!ってな感じ。

お店のほうが、5月の中休みで落ち着いてきたので、そろそろ自分たちの衣替えをやろうか!と言うことで、自分たちの衣類をクリーニングしていたんですけど、

去年の11月かな、私の奥さんがボンディング加工の綿コートを買いまして。

そのコートをドライクリーニングしたんですね、

一応、取り扱い絵表示は、ドライ○で水洗い×の表示がしてあり、
注意書きに「この製品は、ボンディング加工の製品でクリーニングすると空気が入ったようなシワが出来ますが、アイロン掛けすれば元に戻ります」と書かれていたんですが。

処理は、石油系ドライクリーニングで洗浄後、ハンガー乾燥で熱乾燥させたのですが、乾燥機から出してびっくり!

「あれ!こんなにシワシワだっけっかな?」

「まあ、ボンディング加工だから、アイロンで元に戻るか!」

と、思いつつも、何となく、「ちょっと酷いんじゃない!」と思ったので写真にとりました。
こんな感じです。

ちょっと斜めから

部分的にアップで

と、こんな感じのきついシワが全体に満遍なくついていて、勘弁してくれって感じです。

一応ここでボンディング加工について説明しましょう。

ボンディングとは、接着のボンドから来ていまして、表の生地と裏の生地を接着剤のポリウレタン樹脂を用いて接着してある加工方法であります。

この接着剤のポリウレタン樹脂がドライ溶剤で緩んで、表地と裏地を離し、空気泡のようなシワを作ったりします。
製造されてから3年から5年ほどしますと、自然と加水分解して、今回のようなシワが浮き出てきたりします。
そうなると生地の寿命が考えられますので、注意が必要になります。

さて、コートの話に戻りますが、
機械でブワ~っとふくらましてもビクともせず、仕方が無いのでアイロンでやることにしたのですが、

まず袖から仕上げをしようと、袖馬を取り出し、袖馬に袖を通してアイロンを掛けてみるが、

これが、 中々シワが伸びない!

霧を打って、少し濡らして、蒸気を多めに出し、手で引っ張りながら一つ一つのシワごとにアイロンを当てていたら、

も~! 手が腱鞘炎になりそう! 手が壊れてしまいそう!

いい加減!頭にきたので!メーカーに電話をすると!

「送ってください」 

と言うことなので、詳細を書いてメーカーに送ることにしました。

!!!!!と!まさに今!閃きました!キラッ!

このブログの原稿を書いている、この時!まさに今!閃きました!
(仕事の途中の空いた時間に、ちょこちょことネタを書いているので、投稿した時間ではありません。)

「そ~お~だ~!」 ちょっと、やってみましょう!

と、さっそく宅配便をキャンセルして、梱包してあったコートを取り出しまして、試してみます。

まず、石油系ドライ溶剤でドライクリーニングをします。そして、脱液します。

そして、この石油系ドライ溶剤で濡れた状態でアイロンを掛け、仕上てみます。

業界用語で「濡れ掛け」してみます。

馬に乗せ、アイロンを当て、溶剤を乾燥させながら仕上げてみると、

「あ~ら、いいんじゃな~い、GOOD!」です。

シワがきれいに伸びて、良い感じです。

アイロンを全体に当て、乾燥させながら仕上げをしていきますと、こんな感じになりました。

あのシワだらけのコートとは、思えないくらいの変身ぶりです。
GOOD! です。

後は、このまま自然乾燥させて、しっかり乾かします。

ただ、生地表面の溶剤を乾燥させながらアイロンを当てていきますので、時間が掛かるのが難点ですが。

まあ、しかし一つ問題がクリアできて良かったです。

アパレル関係のみなさん!
綿のボンディング加工の仕上げは、「石油系ドライ溶剤に濡れた状態でアイロンを掛けてください!」 とコメントを書き加えましょう!
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袋井のメンテナンス・クリーニングしみず です。

今日は、ゴールデンウィーク直前に持ち込まれた、HARDY AMIES(ハーディ・エイミス)のオーダースーツを水洗いでメンテナンスクリーニングしていきます。

GW直前までに、採寸としみ抜きチェック、型崩れ防止の仕付け、ドライクリーニングまで終えていますので、今日は、水洗いをしていきます。

冬物生地のハーディ・エイミスで生地が柔らかいので注意して水洗いしていきます。

弾力性のあるネットに上着とズボンを別々に入れます。

水洗機に水を張り、洗剤と防縮剤を入れ、優しく手洗いしていきます。こんな感じです。

この水洗機は、今までの機械と違って「排水」のみの工程ができるので、衣類に余分な付加を掛けずに脱水ができるので、とても助かります。
すすぎ、糊付け、脱水を優しくしていきます。

洗い上がり後、寸法をチェックして、縮んでいますので、手で伸ばしながら寸法を合わせていきます。

このハーディ・エイミスのオーダースーツは、冬物生地が結構柔らかいので、手で引っ張っていたら、少し伸びすぎてしまいましたので、バイアスに引っ張って寸法修正し直しました。

寸法を直しながら「機械で風船のようにブワッと膨らましたら、恐ろしいだろうな!」と考えながら寸法とシルエットを手で修正しました。
寸法修正しますと、こんな感じです。

仕立ての良いオーダースーツは、既製服に比べて寸法修正やシルエットの崩れが少なく、メンテナンスがとてもやりやすいですね!

後はこの状態で自然乾燥させます。そして、アイロンプレスで仕上げをしていきます。

自然乾燥させて乾いた状態のオーダースーツは、こんな感じです。

まあ、水で洗いました!というような感じですが、思ったよりもきれいでしょ!
今回、あえて垂れ綿に仕付けは打たなかったのですが、やっぱり打った方が良いみたいですね。

それでは、今日はズボンのアイロンプレスをしていきます。
が!その前に寸法確認です! これ重要!
どこが何ミリ縮んで、何ミリ伸びたのかを確認しておきます。

「うん!ほとんどOKですね、 3ミリの縮みだけです!」これなら普通にアイロンプレスをすれば元に戻ります!

それでは、プレスをしてきましょう!
まずは、ズボンを裏返してポケット袋地から仕上ます。
次に、裏ウエスト部分、天狗、ファスナー、腰周りとアイロンを掛け、お尻にボリュームが出るようにプレスしてあげます。
そして、股部分のシックをしっかり割ってあげます。

次に、股下部分に移ります。
縫い代を合わせてセットします。膝から下を伸ばすような感じでプレスし、膝上の股部分をいせ込む様にプレスし、お尻にボリュームを出してズボンのシルエットラインを出して行きます。

両足を両側から仕上げをしましたら、表に戻します。

表側は、股下から仕上ていきます。

縫い代を合わせてセットし裏から仕上たように、膝下を伸ばすような感じでアイロンプレスしていきます。

裾に届いたらズボンのラインをしっかり付けて行きます。
地の目を合わせて、膝の少し上まで真っ直ぐラインをつけて、後はタックに合わせていきます。
両側からしっかりアイロンプレスをしたら、腰の部分に移ります。

ファスナーからタック、ポケットとアイロンを掛け、ウエスト部分もアイロンを掛けたら完成です。

最後に吊るして、チェックして細かい部分を修正します。
こんな感じになりました。

この状態で吊るしておいて、形を整えます。
上着は、明日プレスしていきます。

今回のハーディ・エイミスの生地は、冬物の生地ですのでプレス感が柔らかいですね、
しかし、しっかりプレスして熱を伝えてあげないと、ブクブクと戻ってきてしまいます。

蒸気の多用は禁物です。

次に上着をテーラードプレスでアイロン仕上げしていきます。

まずは寸法チェックをしていきます。
ほとんど縮んでいません!
洗い後に手で寸法修正したのが生きています。
それでは、プレス仕上げをしていきましょう。

まずは、裏側から仕上げをしていきます。
最近私は、垂れ綿とアームホールから仕上げをしていきます。
裏側から垂れ綿を手で探りながら、垂れ綿を広げてプレスしていきます。
この時、アームホールを伸ばさないように注意します。

次に、肩パットを裏から仕上げします。
前肩を壊さないように、前肩になるように仕上げします。

裏が仕上がったら、表に返して表に移ります。
表側のパットも前肩を壊さないようにコテ布を当ててアイロンプレスしていきます。
後ろ側から前側へとプレスします。

肩パットが終わったら、上袖のアームホール周辺を仕上ます。
鉄マンと言う、仕上げ馬を使ってアイロンプレスします。

次に、身頃を裏から見て、裏から芯地を仕上ていきます。
毛芯に胸のボリュームが出るようにアイロン仕上げをします。

そのまま脇に移り、脇から背中に向かって仕上ていきます。
肩甲骨のボリュームが出るように、伸ばし、いせ込みながら仕上げをしていきます。

ここで、上衿を裏から仕上ておきます。
衿周り量があるように、鎌衿になるようにプレスします。

次に表地に移り、表側を仕上ます。
前身頃を地の目が真っすぐになるようにセットしてアイロンプレスをしていきます。
コテ布を当て、アタリやテカリが出ないように注意してプレスしていきます。

前身頃から腰ポケット、脇、背中、胸とグルット仕上ます。
アイロンを掛けていない所が無いように、しっかりプレスします。

身頃が終わったら、袖に移ります。
袖もアイロンを当てていない所が無いように、グルットしっかりプレスします。

最後に衿周りの仕上げをします。
ラペルを裏から見て、裏から仕上ていきます。
伸ばしすぎないように注意して仕上ます。
表に返し、上衿から3分の1くらいを押さえるように仕上ます。

次に上衿の首部分を押さえ込んで出来上がりです。

最後に人台にそっと掛けて仕上げをチェックします。
こんな感じです。

きれいに仕上がりました!
水洗いしたなんて、うそのようです!
ラペルロールも何とも言えません!GOODです!

「う~~ん! きれいですね!」
新品に戻ってしまいました!
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袋井のメンテナンス・クリーニングしみず です。

今回、ブランド・スーツを水洗いクリーニングするメンテナンスコースの仕事内容をみなさんにご紹介していきますね!
皆さんの中には、「オーダースーツやブランドスーツ、カシミヤのコートを水洗いして大丈夫か?」と不安に思っている方もいると思いますので、そんな方のためにも仕事内容をご紹介しますね!

写真での紹介になっていきますので、細かい部分は、分かりにくいかもしれませんが、お楽しみにしてください!
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それでは、メンテナンスコースの仕事内容をお知らせしましょう!

今回は、「ラファエル カルーゾ」でロロ・ピアーナ スーパー120’Sの生地を使用したブランドスーツで紹介していきます。
ちなみに、裏地はキュプラです。

まずメンテナンス・コースの仕事の手順としては、カルテ作成からおこないます。
水で処理するのですから、最初の状態を把握しておく必要があります。

洋服の状態、シミ、傷、などを調べます。
少しシワになっていますが、ほとんど新品に近い状態です。
こんな感じです。

次に寸法を測ります。
上着は、右・左の前丈、袖丈、下袖丈、肩幅、着丈、中胴半寸を採寸し、
ズボンは、ウエスト、右・左の総丈、股下、ワタリ幅、膝幅、裾幅、ダブル幅を採寸して記入しておきます。

この表は、肝心要になりますので、何回計っても同じになるように、自分なりに決まりを作っておくと正確に採寸することができます。
自分が測って分かる採寸で良いのです。

次にポケット内の掃除、ズボン裏の縫い代裏側やダブルの内側などを掃除します。

その次に採寸チェックしたスーツに型崩れ防止の為に仕付け糸を打ちます。

オーダーなどの仮縫いの時に使う、仕付け糸を使用して型崩れを防止します。

仕付け糸を打つ所は、ボタンホール、腰ポケット口、胸ダーツ、脇ダーツ、垂れ綿、肩パット、袖縫い代に打って行きます。

きれいに縫う必要はありませんが、丁寧にやさしく縫って行きます。
急いだり、慌てて縫ったりしますと、生地を傷めたりしますので注意深く、優しく縫っていきます。

また、仕付け糸は、ポケット口以外は緩く縫っていきます。
水洗いした時に仕付け糸も縮みますし、水洗い後、引っ張って寸法修正する時に糸が邪魔にならないように緩く打っておきます。

今回の「ラファエル カルーゾ」のスーツは半裏仕立てのスーツですので、
仕付け糸を打つ場所は、ボタンホール、胸ダーツ、垂れ綿、袖縫い代、肩パットになります。

他の部分は、裏から縫い代が見えますし、ポケット口も使用しないように、すでに縫ってあります。
こんな感じです。

この後は、まずドライクリーニングをして油性の処理をします。
今日はすでに遅いので、ドライクリーニングをして、乾燥は一晩自然乾燥をします。
明日の朝、ハンガー乾燥の強制熱風乾燥をした後、水洗いをしていきます。

昨日、型崩れ防止の仕付け糸を打ち、ドライクリーニングをして一晩自然乾燥させた
「ラファエル カルーゾ」のブランドスーツをまずはハンガー乾燥で強制熱乾燥させます。

乾燥したら水洗いに移ります。
ネットに入れてやさしく手洗いします。
今回新しくした水洗機は、排水だけの工程ができるので作業性が上がり重宝しています。

よく「何で特別、汚れている訳でもないのに水洗いするの?」と聞かれますが、
水洗いすると当然ですが、カビにくくなります!
そして、肌触りがとても滑らかになり、着心地がとても良くなります!
肌触りや着心地をお伝えできないのが大変残念ですが、本当に違います!

さてスーツですが、洗浄、すすぎ、トリートメント加工と手洗いして、やさしく脱水します。
ギュ~と脱水しますとシワを通り越してキズになってしまいますので注意が必要です。

脱水したらハンガーに掛け寸法チェックをします。

だいたいは縮んでいますので、先に測っておいた寸法に伸ばします。
濡れた状態で引っ張ってやれば寸法修正できますので手で引っ張ります。

いきなり機械で引っ張るクリーニング店などありますが、良い生地になればなるほど伸びやすくなりますので、初めは手で引っ張るようにしましょう!

寸法を修正してシルエットを整えて自然乾燥させます。
私はどうも熱で強制乾燥をするのが好きではないので自然乾燥します。

まだだいぶ濡れていますのでシワシワですが、生地の重さで自然とシワも減って乾きますのでこのまま乾燥させます。

乾燥後は電蒸アイロンを使ってテーラードプレスをしていきます。

水洗いして乾燥したスーツは、こんな感じになっています。

水洗いしましたのでヨレヨレになっていますが、思ったほどシワになってないもんでしょ!

まずは寸法を再度測って確認します。
寸法も濡れている状態で手で引っ張って寸法を出しておきましたので、縮みも無く乾燥しています。
気持~ち縮んでいるくらいですから、ちょうど良い状態になっています。

それでは、仕上ていきます。
アイロンは、電蒸アイロンを使って主に熱でアイロン仕上げをします。
アイロンの熱は、プロの私たちは180度から200度くらいで仕上げますが、一般の方は、160度以下にしたほうが良いでしょう。「中」以下ですね。

アイロンの当て方はと言うと、まずアイロンを当てる部分を手で平らにして裏地などがよれてシワになっていないようにセットします。
その平らになった部分に綿のコテ布を掛けて、霧吹きで霧を打ちます。
そしてアイロンを乗せ1・2・3・4と数えて熱をしっかり伝えてプレス仕上をします。

アイロンは、プレス仕上げと言うくらいですから、ゆっくり歩くようにアイロンを押してプレス仕上げします。

オーダースーツやブランドスーツに掛かるアイロンプレス時間は、1着上着とズボンで3時間から4時間ほど掛かります。

「サッと掛ければいいじゃん!」と声が聞こえてきそうですが、
残念ながら、熱を伝えながら仕上るのでどうしても時間が掛かってしまいます。

4時間ほどアイロンプレスを説明するのも大変なので、また後日説明します。
細かい説明は、6月すぎのクリーニング屋さんが暇な時期になったら細かく説明しますね!お楽しみに!

しかし、水洗いしたスーツを見ていつも感じるのですが、
「裏地が縮みすぎる!」 と感じます!
みなさんが思っているよりも表地は縮まず、裏地がやたらに縮みます。
キュプラで2~3センチ・レーヨンでは5センチくらい縮みます。
特にズボンの裏地!
何とかならない物なんですかね!
表地ばかりに気を取られずに、裏地の縮みも改善してもらいたいですね!
そうすれば、もっと楽に仕上げができるのに!と感じますね。

さ~て、今回は3時間ほどで仕上ることができました。
試しに蒸気を出して、バキュームなども使用しましたが、
スーパー100’Sを越える生地は、蒸気はダメですね!
やはり霧と熱でアイロンプレスをするのが一番きれいに仕上がりますね!
今回はこんな感じに仕上がりました。

このスーツの持ち主はかなり細身の方でして、人台が余っていますが、ご了承ください。
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袋井のメンテナンス・クリーニングしみず です。

「クリーニング店にINCOTEXのスラックスを出したら、前折り目線がズボンベルトループの内側を終点とするように線がついてしまったのですが、
ベルトループ外側になるように修正できますか? 
水洗いクリーニングを希望したいのですが、料金はどのくらいですか?」」
とのメールが先日あり、

「修正可能ですよ!」とご連絡したところ、

今日、そのお客様がご来店になりました。
わざわざ浜松からお越し頂きありがとうございました。

さて今回お持ちいただいたスラックスはINCOTEXのズボンで、2点お持込です。
その内1点は、スーパー100’Sの高級ウールでした。
こういったスラックスです。

今回は、お客様のご要望で、
「前折り目線は、ベルトループ外側を終点としてつけること」
「前折り目線は、できるだけ上までつけて欲しい!」
(新品のスラックスを一緒にお持ちいただいていまして、そのスラックスが上まで線がついていましたので)
「折り目加工をして欲しい!」
「もちろん水洗いで処理してください!」
とのご要望でした。

それでは、メンテナンス・コースで処理していきましょう。

まずは、寸法を採寸していきます。
スラックスの「ウエスト」「総丈」「股下丈」「わたり幅」「裾(すそ)幅」「膝幅」「ダブル幅」を採寸してカルテを作成します。

次に全体をシミや汚れ、キズなどないかチェックします。

次にポケットやズボン裏の縫い代裏側、ダブルの内側などの溜まったホコリを掃除します。
これが結構ホコリが溜まっているもので、こんな感じになっています。

ホコリを掃除したら、シミや汚れを前処理して、ドライクリーニングします。
まずは、ドライクリーニングで油性の汚れを除去します。

ハンガー乾燥でやさしく乾燥させます。

次に水洗いクリーニングをしていきます。
ズボンを厚手の弾力ネットに入れて、やさしく手洗いしていきます。

水洗いは、動かせば動かすほど、温度を上げれば上げるほど、洋服は縮みます。
ですから、優しく手洗いしていきます。
洗浄・すすぎ・トリートメント加工していきます。
最後にやさしく脱水をして、乾燥させます。

脱水をしましたら、各部の寸法を測り縮んだか伸びたかを調べます。
まあ、ほとんど縮むので引っ張って寸法修正をします。
寸法を修正したらそのまま自然乾燥させ一晩おきます。

乾燥しましたら、テーラードプレスにて仕上て行きます。

が、まずは寸法を測って、乾燥後の各部縮みの寸法誤差を確認します。
ウエスト・総丈・股下・ワタリ幅・すそ幅・膝幅を確認します。
若干、総丈、股下が縮んでいますので、伸ばすように仕上げをしていきます。

乾燥後はこんな感じです。

水洗いして乾燥すると、スーパー100’S特有のボコボコした感じに生地がなっています。
これでは、着用できませんし、シルエットも崩れていますのでアイロンプレスをして仕上げていきます。

ではプレスしていきましょう!

まずは、スラックスを裏返して裏から仕上ていきます。
まず、ポケット袋地から直します。
ポケット口が開かないように、しっかり仕上ます。
ついで腰裏部分に移り、ウエスト、天狗、チャック、ポケット口、腰ポケット、腰とお尻のボリュームが出るように仕上ます。
そして、股のシック部分にいき、股をしっかり割ります。
シックの部分も縮んでいますので、伸ばすように仕上ます。
ズボンを置き、股縫い代、脇縫い代の縫い目を合わせて、裏から仕上ます。
縫い目が真っ直ぐになるようにセットして仕上ていきます。
縮んでいたら、寸法を出すように引っ張るようにやさしくプレスします。

裏からのプレス仕上げが終わったら、表に移ります。
表地は、下から仕上ていきます。
縫い代をあわせて地の目を見て、アイロンプレスしていきます。
地の目を合わせて線を付けていきます。
線は、膝の少し上まで真っ直ぐ付け、そこから終点に向かって付けていきます。
そして、腰部分に移り、お尻にボリュームが出るように仕上げします。
ポケットの口が開かないように、ぴったりくっ付く様に仕上ます。
最後にウエスト部分を仕上て完成です。

が今回は、「折目加工もして欲しい!」とご要望がありましたので、ここから折目加工をしていきます。
しっかりプレスしてからでないと、折目加工はできません!
安いところだと、勘違いして、仕上げながら折目加工しているかもしれませんが、それではダメです!
線のずれる元です!
しっかりシルエットを出してあげないと、うまくいきません!
ですから、しっかり仕上げをしてから折目加工をしていきます。

当店のは、髪の毛のパーマと同じ要領です、
液を吹き掛け、熱でプレスして定着させます。
しっかり定着させて、折目加工をして完成です。

シャキっと鋭く線が付きました!
とても水洗いしたようには、見えません!きれいになりました!
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袋井のメンテナンス・クリーニングしみず です。

先日、注文していた防虫・防カビ加工剤が入荷しましたので、

さっそく自分のお気に入りのオーダースーツに防虫・防カビ加工を施していきます。

去年の冬に、浜松のマルミテーラーさんで仕立てたオーダースーツに、防虫・防カビ加工剤を満遍なく吹き付けていきます。

手作業ですので、生地を傷めることは無いのですが、

中々、手間が掛かりますね!

塗り残しが無いように満遍なくシュッ、シュッと吹き付けていきます。

そうしたらハンガーに掛けたまま、熱乾燥させていきます。(40分~50分くらい)

乾燥したスーツの状態を見てみると、どうかな?

手で触ってみると、確かにゴワゴワ感がでてきますね。

改良版といえど、以前に比べると少しゴワゴワします。

撥水加工などもそうなのですが、この手の加工剤は、アイロンの熱で定着させてやると安定した効果が出てきますから、アイロンで熱プレスをしていきます。

それではアイロンプレスをしていきましょう。

アイロンの熱でプレスしますから、蒸気は全く使用しません!熱だけです!

アイロンの熱でプレスしていくと、「!ちょっと柔らかくなるな!」です。

熱でプレスするとゴワゴワ感が少し軽減されたように感じます。

「うん!これなら問題ないかな!」  です。

プレスが終わって完成!こんな感じのオーダースーツです。

マルミテーラーさんで作った、国産生地メーカーのスーパー120’Sの生地で、3つボタン段返りのイタリア・サルトリアスーツになります。

これで安心して保管しておくことが出来ます。

よかった!よかった!です。

今日「このスーツを初めてクリーニングするんですけど?」と、浜松からわざわざお客様がご来店されまして、とっても感激しました。

そこでこのお客様に、早速、防虫・防カビ加工をお勧めしました。

今回お持ちいただいたスーツは、東京の「麻布テーラー」で仕立てられたオーダースーツです。

スタンダードな生地で、「それほど着用しないんです」との事でしたので、

今回は、スタンダードコース+防虫・防カビ加工での処理にされました。

スタンダードコースといえども、当店のスタンダードコースは、チェーン店のデラックスコースよりも上ですから!安心してご利用ください。
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袋井のメンテナンス・クリーニングしみず です。

先日、メールで虫食い修理のやり取りをしましたお客様からコートが届きました。

見てみますと、カシミヤ&ビキューナのオーダーコートです。

さすがにビキューナが混紡されたコートです。

とっても肌触りが良く、仕立ての良いコートです。

ですが残念!結構、表面の毛を舐めるように虫に食われてしまっています。

こんな感じです。

カシミヤコートやウールコートによく有りますよね!

「う~!やられた~!」って感じでショック大!な虫食い跡です。

こんな虫食いが沢山あります。

結構、大変な虫食い修理になります。

見積もり金額をお客様にお知らせしまして、入金確認後に虫食い修理に取り掛かります。

ですが、このままでは気持ち悪いですから、ドライクリーニングで虫食いからの安全を確保しておきます。

入金を確認しましたら虫食い修理をしていきます。

コツコツ、コツコツ虫食い修理をしていきます。

目が馬鹿になりますから、休み休み他の仕事をしながら、コツコツ虫食い修理をしていきます。

「よっしゃ!完成!」と思っても、少し間を置き、時間を置いてチェックしてみると、

「あ~ここがもう少しだな」と何回も何回も修正をしていきます。

一通り虫食い修理が終わりましたら、次はアイロンプレスで仕上げていきます。

このアイロンプレスが、他の虫食い修理屋さんなどと決定的に違う所でして、

一般的な洋服直し屋さんや掛けツギ屋さんでは、アイロンプレスをしてお手入れしてくれませんから、

仕上がりが全く違ってきます。

一般的なクリーニング屋さんなどもそうですが、まず間違いなくカシミヤなどのコートにアイロンプレスをしません。

せいぜい良くって蒸気を当てる、浮かしアイロンがいい所のアイロン仕上げになってしまいます。

カシミヤコートなどの本物のアイロン仕上げは、例えカシミヤ・ビキューナコートと言えど、

霧を打ち、コテ布を当て、しっかりとアイロンの熱を伝えるアイロンプレスをして毛並みやシルエットを整えます。

「え~そんなアイロン仕上げをしたら、アタリやテカリが出てしまうじゃないですか?」と声が聞こえてきそうですが、

そこは、腕!とアタリを消す仕上げ方法がありますから大丈夫です!

細かい話は、企業秘密です、ひ・み・つ!です。

まあ、そんなこんなでアイロンプレスやアタリ消しやブラッシングなどを終えますと、

表面の毛を舐めるように食べられた虫食い跡も、このような感じになります。

虫食い修理前がこんな感じですから

どうですか?

「上の写真と下の写真が同じコート?」と思ってしまうほどの仕上がりじゃないですか、

とても美しくきれいになったのが、良く分かると思います。

3日越しの仕事になりましたが、全体ではこんな感じになります。

毛並みも整い、きれいにメンテナンスできました。

しかし、虫も分かっていますね。

素材の良い、柔らかい、高級な生地のコートから虫に食われてしまいます。

まあ、おいしいんでしょうね。

しかし、ショック!ですから、虫食いの被害から衣類を守るようにしましょう。

着用後のブラッシングや防虫剤の使用、クリーニングに出したり、防虫加工を施したりと、

着た後は、そのままタンスに終わないで、しっかりお手入れをして虫食い被害から衣類を守りましょう!

また、タンスに終いっぱなしでは、ダメですよ!

定期的にお手入れをしましょう。

衣類が長持ちしますよ!
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袋井のメンテナンス・クリーニングしみず です。

当店は、和服や着物類、革製品などを、自店で自家処理しみ抜き・クリーニングしております。

和服や革製品などを外注さんに出しているクリーニング店を見かけますが、当店は、自家処理クリーニングしています。  

ご安心してご利用ください!

と言うことで、今日は、和服の仕上げや包装、窒素封入パックをしました。

昨日のうちに、洗っておいた訪問着や振袖、長襦袢などをアイロン仕上げをして完成させていきます。
和服のアイロン仕上げは、「キセ」や「フキ」「縫い代」などは、潰して押さえてしまってはダメで、ふっくらと注意して仕上なくてはいけません。

プリント部分なども、当て布を当てて、アイロン仕上げをしていきます。

さて後は、留袖、訪問着、喪服、振袖、袷、単衣、長襦袢など、昨日までに仕上てありました和服・着物を天気の良い今日、窒素封入パックしました。

この窒素封入パックは、とっても重宝で、助かります!

窒素封入パックとは、パックの中に脱酸素剤を入れ、中の空気を出して窒素を送り込む、この作業を3回ほど繰り返し、封入パックするものです。

この方法で和服や着物などを保管しておきますと、カビや虫食い、シミなどの変色が抑えられますので、とっても助かります。

虫干ししなくても良いのですからね!

みなさん! 虫干ししていますか? 

していない方のほうが、圧倒的に多いと思いますので、どうですか?パックしてみませんか?

安心して保管できますよ!

ちなみに、カシミヤコートや毛皮コートなども窒素封入パックできますので、お尋ねください!
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袋井のメンテナンス・クリーニングしみず です。

4月5月は、結婚式が多く留袖が多いのですが、汗になっている物も有り、汗になった長襦袢(ながじゅばん)を水洗いでクリーニングして汗の汚れをスッキリさせたいと思います。
こんな感じで、汗の後が輪だってシミになっています。

どうかな?わかるかな?
この長襦袢は、ポリエステルの生地で出来ていますので処理は難しくは無いのですが、だからといって雑に処理しては、いけません!
やさしく、手洗いと浸し洗いで水洗いしていきます。
雑に処理しますと、糸が切れてほつれてしまいます。

こんな感じで20分ほど浸し洗いしていきます。
排水をして優しく脱水していきます。
洗い上がり後はこんな感じになります。

このままの状態で自然乾燥させ、月曜日に仕上したいと思います。
アイロン仕上の注意点は、和服は縫い代を潰してはいけませんから、縫い代がふっくらするようにアイロン仕上げをしていきます。
この辺は、素人のみなさんでは、難しいでしょうね!
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袋井のメンテナンス・クリーニングしみず です。

ここ近年、毛皮のファーがついたコートやジャケット、ダウンジャンバー・コートなど、目にするようになりましたが、
みなさんの毛皮のファー! ふわふわしていますか?

ベチャーとしていたり、硬そうにくっ付いていたり、ゴワゴワしていませんか?

当店なら、そんな問題もラクラク解決です!

ふっくら、ふわっと、ふわふわになりますよ!

「えっ、どうやってフワフワにするんだ?」 って、

そりゃ~、企業秘密ですよ!

皆さん自分で考えてください、そんな簡単に教えられません。

お金を払う価値有り! です。

問合わせはメールで tetuya6181@po2.across.or.jp まで、