袋井のメンテナンス・クリーニングしみず です。
今回は、MackinTosh(マッキン・トッシュ)のグレーフランネルのカシミヤ混コートです。
こちらのコートをメンテナンスコースにてドライ&水洗いクリーニングをしてお手入れしていきますね!
まずは、いつものように寸法を測ってカルテを作成します。
この作業は、この仕事の要でありますから、必ずしっかり採寸しておきます。
次にコートの状態をチェックします。
シミや傷、すれや色などなど、細かくチェックしておきます。
そして、それらの情報をカルテに書き込んでおきます。
今回は、ボタンホール部分に比翼が付いていますので、仕付け糸は無しで作業していきます。
まずは、部分シミ抜き洗浄から行います。
シミの部分や、衿、袖口、すそ周り、ポケット口など汚れているであろう部分を、予め前処理して洗浄しておきます。
そうしましたらドライクリーニングを行います。
いつもの様に、厚手の弾力ネットに入れて、やさしく、やさしくドライクリーニング洗浄をしていきます。
乾燥は、衣類に傷みの無いようにハンガー乾燥で熱乾燥します。
乾燥後、しばらく置いて熱を冷まします。
熱が冷めて、落ち着きましたら水洗いクリーニングをしていきます。
またまた厚手の弾力ネットに入れて、やさしく、やさしく手洗いをしていきます。
手でやさしく洗浄、すすぎ、トリートメント加工をしまして脱水します。
脱水は、ボタボタ過ぎず、絞り過ぎず、適度な状態になるように脱水します。
この脱水が、結構!みそ!
脱水が終わりましたら、手で形をシワを伸ばすように、そして寸法を修正するように、
毛並みを整えながら形を整えていきます。
形が整いましたら、そのまま一晩自然乾燥させます。
カシミヤ混紡のフランネルコートですが、とっても肌触り良く!滑らかな風合いになりました!
この肌触りをお伝えできないのが、とっても残念です!
安い大手のクリーニングやさんでしたら「このままでも良いんじゃない!」って言いそうな感じですよね、
でも実際は、このままでは全くダメ×で、しっかりアイロンプレスをしてあげないとコートが生き返ってきません。
アイロンプレスは、後日行っていきますね。
そういえば、今回のコートも裏地がレーヨン100%だったのですが、
思ったほど縮みが無くて、助かりました!
作業がし易かったですね!
ひどいレーヨン100%裏地になりますと、10センチくらい縮んでしまいます。
そうなると、と~っても修正が大変になりますから、疲れてしまいます。
まあ、そうならなかったのですから、良かった!良かった!です。
乾燥しましたら、アイロンプレスをしていきます。
が!まずは寸法を測って、縮みの状態をチェックします。
「うん!」大丈夫ですね!しっかり寸法修正しましたので縮み無し!です。
それでは、アイロンプレスをしていきましょう。
電蒸アイロンを使用して、テーラードプレスにてアイロンプレスをしていきます。
基本的なアイロンプレスのやり方は、まずコートの毛並みを整えて、その上にコテ布を当て、霧吹きで霧を打ち、アイロンの熱でプレスするようにアイロンを掛けます。
アイロンの温度は、私は180度くらいでアイロンのプレスをしますが、みなさんがアイロンを掛ける場合は、160度くらいの中温でアイロンを掛けるようにしましょう。
まずはアームホールの部分を裏から掛けます。
アームホールを伸ばさないように、でも縮みを伸ばすようにアイロンプレスをします。
つぎに肩パット部分を裏からプレスします。
前肩になるように、アイロンプレスを施します。
表に返して表からも肩パットをアイロンプレスします。
次に袖馬を使って、袖をプレスしていきます。
袖のシルエットを考えて、形を壊さないようにアイロンでプレスしていきます。
衿に移ります。
上衿に移りまして、鎌衿になるように、いせ込み、追い込んでアイロンプレスをしていきます。
前身頃を仕上げていきます。
前身頃を裏にして、すそからアイロンプレスしていきます。
地の目に真っすぐ、胸のボリュームを出すように芯地をアイロンプレスしていきます。
そのまま、脇側にずらして、すそから脇、背中の肩甲骨に向かってアイロンプレスをします。
背中は、肩甲骨のボリュームを出すようにアイロンを掛けます。
表に返してアイロンプレスをします。
地の目が真っすぐになるようにセットして、すそからアイロンプレスをしていきます。
すそから下半分の前側、上半分の胸側、脇にずらしてすそから下半分の脇部分、上半分の脇部分と言った具合にアイロンプレスをしていきます。
背中も同じ要領でアイロンプレスをしていきます。
コツコツ、コツコツ、2時間弱くらい掛かりますか!
コツコツ、コツコツアイロンプレスをしますと、こんな感じになります。
しなやかで、滑らかな感じが出て、いい感じのコートになりました。
もちろん!縮みはありません!
「何で?こんなにアタリやテカリが無く、アイロンプレスができるの?」と聞きたくなる方もいると思いますが、
そこは、企業秘密です!ひ・み・つ! です。
やっぱりコツと言うか、熟練した技が有るのです!
今回も水洗いクリーニングでトリートメントしたおかげで、肌触りが良く!とっても滑らかになりました。
もお!ほっぺで撫でたくなってしまいます。
ゴワゴワ!ガピガピ!のコートをお持ちのあなた!
いかがですか?一度お試しされては?
きっと感激すると思いますよ!
問合わせはメールで tetuya6181@po2.across.or.jp まで、
袋井のメンテナンス・クリーニングしみず です。
ラファエル・カルーゾ「Raffaele Caruso」のウールコートを「水洗いメンテナンスコースでお手入れクリーニングしてください」とのご依頼を受けましたので、お仕事していきます。
ラファエル・カルーゾという、イタリアブランドのウールコートで裏地はレーヨン100%です。
正直この裏地は、あんまりうれしくありませんね!
どうもイタリアブランドのレーヨン裏地は、縮み易いので、後々の処理が結構大変なんですね。
まあ愚痴を言っても仕方がありませんから、メンテナンスしていきましょう。
まずは、状態チェックをします。
前身頃に1箇所引っ掛けた傷がありますから、注意が必要です。
それから、デザイン的に袖が「雨降り袖」になっています。
ナポリ仕立てのキートンやイザイヤなどに見られる袖で袖山にシワがワザと出来るようにしてあります。
次に寸法を測ってカルテを作っておきます。
水洗いクリーニングをするうえでの重要なカルテになりますから、しっかり採寸しておきます。
ボタンホールを仕付け糸で留めておきます。
ではまず、ドライクリーニングをしていきます。
厚手の弾力ネットに入れて、やさしく!やさしく!ドライクリーニングします。
乾燥は、ハンガーに掛けた状態で熱乾燥します。
ハンガー乾燥ですと、洋服にダメージを与えませんから、とってもGOOD!な乾燥方法です。
ただ欠点は、数をこなせないのが難点ですがね!
ドライクリーニングが乾燥しましたら、水洗いクリーニングをしていきます。
やさしく!やさしく!手で水洗いしていきます。
洗浄、すすぎ、糊付けを手でやさしく水洗いします。
最後に排水をしてからやさしく脱水をします。
脱水が要注意!で、ギュッと絞ってしまうと、シワを通り越して傷になってしまいますので、
ボタボタすぎず、ギュッと絞りすぎず、適度な状態になるように脱水します。
脱水後は肉厚ハンガーに掛けて、手で形を整えながら寸法を修正していきます。
今回のコートは、裏地がレーヨン100%ですので、もっと裏地が縮むかと思ったのですが、以外と縮んでいなく、寸法修正が大変でなくて助かりました。
思っていたよりも普通にやさしく!やさしく!手でシワや形、寸法を修正します。
するとこんな感じになります。
まだ濡れた状態ですから「水で洗いました!」って感じですけど、
このまま一晩自然乾燥させてからアイロン仕上げをしていきます。
写真で見ると「雨降り袖」が良く分かるかと思います。
そういえば、以前の「メンズEX」でキートンの営業話が書かれていて、
今でこそ、雨降り袖が浸透して受け入れられてきましたが、
昔は、「なんだ!このシワは!」と多くのお客様に怒鳴られたそうで、大分苦労した様です。
よくナポリ仕立てって聞くかと思いますが、
ナポリ仕立てって、独特の着古し感が漂っていると思うんですが、
みなさんは、どう思いますかね?
水洗いしたラファエル・カルーゾ「Raffaele Caruso」のウールコートが乾燥しましたら、アイロンプレスをして仕上ていきます。
まずは寸法をチェックします。
乾燥前にしっかり寸法修正してありますので、大丈夫!ですね。
それではアイロンプレスをしていきます。
電蒸アイロンを使用してテーラードプレスをしていきます。
まずはアームホールから仕上ていきます。
裏からアームホールを伸ばさないように、縮んだ分だけアイロンプレスしていきます。
つぎに肩パットに移り、裏からアイロン仕上げをして次に表地からもアイロンプレスをします。
前肩になるように肩パットをセットして、アイロンプレスを施します。
次に袖に移ります。
袖馬を使って、袖をアイロン仕上げしていきます。
雨降り袖を壊さないようにアイロン仕上げをしていきます。
袖が終わったら、上衿を裏から仕上ておきます。
鎌衿になるようにいせ込み、追い込んでアイロンプレスします。
上衿を返して、衿内側からもプレスします。
次に身頃に移っていきます。
まずは裏から仕上ていきます。
すそからラペル、胸に向かってボリュームを出すようにアイロンプレスをします。
裏地が縮んでいたら、裏地も伸ばすようにアイロン仕上げをしておきます。
そうしましたら、そのまま脇のほうにづらして脇から背中を裏から仕上げをしておきます。
表地に返しまして、前身頃のすそからアイロン仕上げをしていきます。
すそ、前立て、胸、脇、背中とぐるっと廻るようにアイロンプレスをして仕上げていきます。
最後に衿ラペルをアイロン仕上げをしてほぼ完成になります。
ハンガーに掛けて、アタリやテカリをチェック修正して全体をチェックします。
全体の修正が終わりましたら、完成になります。
アイロンプレスは、いつも書いていますが、
コテ布を使用して、霧を打って、その上に電蒸アイロンを当てて、熱プレスするようにアイロン仕上げをしていきます。
蒸気をバァーバァー出して、バキュームをバンバン引いてアイロン仕上げをする大手クリーニングさんには想像できないでしょうが、
手間ひま掛けてアイロンプレスを施します。
それから、これは実際に手で触れてもらえないのが残念なんですが、
水洗いしてトリートメント加工することによって、肌触りがとても気持ち良く、滑らかになります。
本当にこの手触りは、文章でお伝えできないのが大変残念です。
この手触りを体感していただけたら、水洗いする重要性が理解できるかと思います。
カシミヤコートなのに何だかゴワゴワ、ガピガピしている! と感じているあなた!
本当のカシミヤの手触りを体感してみませんか!
当店のメンテナンスコースでしたら、ガピガピ、ゴワゴワしたコートも滑らかでしっとりとした肌触りの良いコートに生まれ変わりますよ!
是非!お試し下さい!
問合わせはメールで tetuya6181@po2.across.or.jp まで、
袋井のメンテナンス・クリーニングしみず です。
先日お客様が留袖をお持込になりまして、
「10年位前にお宅のクリーニングに出してパックしてもらったんだけど、
この間の結婚式の時にパックから出して着てみたんだけど、
すっごいきれいで!もお、びっくり!
しかもシミとかも出ていないし、シワも少ないしで、すっごく良かったわよ!」
と喜んで留袖をご依頼されました。
当店で和服着物をクリーニングされますと、標準で着物の保管に最適な窒素封入パックにて包装いたしております。
「え~、窒素封入パック代のお金をもらえばいいじゃん!」っと、他のクリーニング店さんから声が聞こえてきそうですが、
当店としましても、お客様に窒素封入パックで包装保管してもらったほうが、
後々「古い黄茶色のシミが出た!」な~んて事も無く、
面倒な古いシミ抜きをしなくても済むので、
あえて標準仕様にて窒素封入パックをしてお客様にお着物をお渡ししています。
まめったく和服着物を虫干しして管理してくださるお客様ばかりなら、普通のたとう紙での包装でもいいのですが、
実際は、ほとんどのお客様が虫干しをしないのが現状ですので、
やはり窒素封入パックでの包装保管をお勧めしますね!
良いですよ!窒素封入パックは!
保管しておいて、変なシミが出てくることも無く、
密閉パックですから、押さえつけられてのシワが出ることも無く、
きれいな状態での保管が可能ですからね!
是非!お勧めします!
さ~て、お客様からお預かりしました留袖を和服着物クリーニングで処理していきます。
まずは、全体をしっかりチェック!です。
シミ、ほつれ、すれ、状態をしっかりチェックします。
その上で、まずは部分シミ抜き処理からしていきます。
衿や袖口、すそ周りなどは、特に汚れていますので、しっかり部分洗浄しておきます。
次にドライクリーニングで処理していきますが、
当店の和服着物のドライクリーニングは、
毒性が無く、肌触りが良い、人や衣類にやさしいシリコーンドライクリーニングにて処理していきます。
シリコーンドライクリーニング後、着物用ハンガーに掛けて、一晩自然乾燥させます。
翌日、電蒸アイロンにてやさしく、ふんわりアイロン仕上げをします。
後は、天気の良い日に窒素封入パックをして完成になります。
問合わせはメールで tetuya6181@po2.across.or.jp まで、
袋井のメンテナンス・クリーニングしみず です。
踊りをやっているお客様が踊り用のお着物を持ち込まれました。
何点かある中で1点「これはどうかな?」というシミがありまして、こんな感じのシミです。
衿の部分に黄茶色の古いようなシミがあります。
踊り用の着物ですので、生地は絹100%ではなく、ポリエステルの混紡生地のようです。
「ちょっと漂白剤を使うと色が抜けるかな?」って言う具合のシミですけど、シミ抜き処理していきましょう。
まずはセオリー通り油性のシミ抜き処理をしていきます。
が、何の変化も無しです。
では次に水溶性のシミ抜き処理をしていきます。
まず水だけを打って生地の状態とシミの具合を見ます。
水に濡れた感じをみますと、やはり生地はポリエステル主体の生地のようです。
それを踏まえてシミ抜き処理していきましょう。
水だけで超音波シミ抜き処理してみますと、
「ん!何となくシミが薄くなっていく」って感じです。
それならと、次にシミの部分に石鹸をつけて、さらに超音波シミ抜き処理してみますと、
ん~!きれいにシミが取れました!GOOD!です。
上手い具合にシミ抜き処理できましたので、そのまま水洗いクリーニングをしていきます。
「え~!着物を水洗いするの~!」 って声が聞こえてきそうですが、
先ほどのテストの感じですと、今回の着物は、ポリエステル主体の着物ですから、水洗いしても大丈夫だと思います。
とは言え、みなさんが考えている水洗いと、私のする水洗いは全く別物ですから、
勘違いして水洗いしますと大怪我をするかもしれませんので、ご注意ください!
私の水洗いクリーニングは、手洗いでやさしく!やさしく!水洗いクリーニングをします。
そして、やさしく!すすいで、やさしく!糊付けをして、やさしく!脱水をします。
そして、着物用のハンガーに掛けて一晩自然乾燥させます。
こんな感じになります。
乾燥後に和服用のアイロン仕上げをして完成になります。
踊りをやっている方など、汗が大変かと思いますが、
きれいにさっぱり!すっきり!水洗いクリーニングすることができますので、
是非、ご相談ください!
問合わせはメールで tetuya6181@po2.across.or.jp まで、
袋井のメンテナンス・クリーニングしみず です。
今日は、別に何の変哲も無いのですけど、
スキャバルの生地を使用したオーダー仕立てのスーツを、
デラックス・クリーニングでお仕事を承りましたので、ご紹介しますね。
スキャバル「SCABAL」 いいですね~!
イタリアの生地ブランドのゼニアと並んで、オーダースーツを仕立てる上での憧れの生地ブランドであります。
今回のオーダースーツは、夏用のスーツですので生地にはモヘアが使用されています。
モヘアは、繊維が太くて硬いので型崩れしにくく、夏用の服に向いている生地です。
また、「キッドモヘア」と呼ばれる、光沢のあるモヘア生地もあり、夏用礼服の最高級生地などに使用されています。
それでは、クリーニングしていきましょう。
今回は、ドライクリーニングでの処理になります。
厚手の弾力ネットにオーダースーツを入れて、ドライクリーニングをしていきます。
厚手の弾力ネットに入れていますので、スーツに対する痛みがほとんどありませんが、
それでも機械力を最小限にして、やさしくドライクリーニング洗浄をしていきます。
脱液後、ネットからオーダースーツを出して、肉厚ハンガーに掛けて熱乾燥させていきます。
ハンガー熱乾燥後、一晩自然乾燥させてスーツを落ち着かせます。
次の日に電蒸アイロンを使用してテーラードプレスを施しアイロン仕上げをしていきます。
一般の大手クリーニング店さんなどは、風船のように「ぷうう~」と膨らまして、熱風仕上げをして、「はい」納品!って感じで仕上ていますが、
それでは、だめ!です。
よほどお客様に「縮んでいるわよ!」とか「縮んだ!」と言われるのか、
どうも多くのクリーニング屋さんは、やたらと伸ばせば良い!と考えているようで、
何でもかんでも「グイ!グイ!」伸ばしてしまいます。
そして、洋服を壊してしまうのですが・・・・
まあ、話を元に戻しまして、オーダースーツのテーラードプレスに話を戻しましょう。
当店のデラックスコースでは、機械を使用せずに電蒸アイロンを使用して、手でアイロンプレスを施します。
多くの洋服は、着崩れていないように見えて、しっかりと着崩れていますので、
その着崩れた部分を修正するようにアイロンプレスをしてシルエットを出していきます。
細かい話は、起業秘密です。ひ・み・つ!
自分で勉強しましょう!
アイロンプレスをしてきれいになりました。
肉厚のハンガーに掛けて、一晩置いておきます。
翌日、修正箇所が無いかを良く確認して完成になります。
仕立てが良く、よい生地を使用しているスーツになればなるほど、息を吹き返してきます。
安い1万円しないスーツを使い捨てもいいですが、
お気に入りのオーダースーツを長く着用してみるのもエコでいいと思いますよ!
問合わせはメールで tetuya6181@po2.across.or.jp まで、
袋井のメンテナンス・クリーニングしみず です。
今日は、レーヨンのワンピースに脇汗の黄ばみシミが目に留まりましたので、取り上げたいと思います。
レーヨンは、みなさんご存知のように、肌触りが柔らかく滑らかで、発色が良いので、いろいろなブランドが好んで使っている素材です。
しかし、その反面、縮み易く、シミ抜きすると色が脱色しやすく、中々クリーニング屋さん泣かせの素材であります。(職業柄、私はあまり好きではありません)
そんなレーヨンのワンピースの脇に、汗で出来た黄ばみが輪だって茶色くシミができてしまいました。
こんな感じです。
今回のワンピースは、ベージュ色で生成りっぽくなっていますので、
漂白剤の使用時には、簡単に色が脱色してしまいますので、細心の注意を払わないといけません。
集中!集中!です。
それではシミ抜き処理していきましょう!
まずは、脇全体に水を打ち、汗汚れを浮き立たせます。
超音波洗浄機で脇全体処理して、
次に石鹸をつけて、また超音波洗浄機でシミ抜きしていきます。
たっぷりの水と石鹸で汗汚れを除去していきます。
おおよその汗汚れがとれましたら、茶色く輪だったシミをシミ抜きしていきます。
この茶色く輪だったシミは、漂白しないと取れませんので、漂白剤を使用していきます。
強い漂白剤では、簡単に脱色してしまいますので、やさしい漂白剤を使ってやさしく、細かく、集中して漂白処理していきます。
茶色く輪だった部分だけに漂白剤を付け、少しづつ、少しづつシミ抜きしていきます。
面倒くさがらず、ちょっとづつ、ちょっとづつ漂白シミ抜きしていきます。
左右の脇部分のシミ抜きが処理できたら、全体を水洗いします。
レーヨンのワンピースで縮みが予想されますので、もちろん採寸してあります。
やさしく手洗いで水洗いしていきます。
洗い、すすぎ、糊付けをしてやさしく脱水します。
脱水後、形を整えながら寸法を修正して一晩自然乾燥させます。
脇の汗シミ部分は、こんな感じに処理できました。
色が脱色する事無く、きれいにシミ抜きできました。
問合わせはメールで tetuya6181@po2.across.or.jp まで、
袋井のメンテナンス・クリーニングしみず です。
「う~ん、これは、ダメ×でしょう!」
シミの状態をパッと見て出た言葉です。
綿麻のベージュのジャケットにインクのシミが付いています。
表から見るとこんな感じになっています。
パッと見は、少しのインクしみに見えますが、
裏から見てみますと~、
どっぷり、たっぷり、インクが染み出ています。
さらにポケットの中を見てみますと、
何万回分のインクがど~っぷり染み出ています。
もお、こうなってしまうとポケットは捨てたほうが正解になります。
ポケットの中などをしみ抜きしているよりも、ポケットを新しく付け替えたほうが安くなってしまいます。
それか、シミの付いた部分を切り取ってしまう方法で処理したほうが安くきれいにシミ抜き処理できます。
シミ抜きからポケットの処理は「お任せします!」との事でご依頼いただきましたので、あまり高額なシミ抜き料金にならないように処理していきたいと思います。
今回は、夏のジャケットで半裏仕立てになっていますので、
ポケットを止めてある糸を切って、表地と裏地部分に付いたインクのシミ抜き処理をして、
ポケットは切り取る処理にしようかと考えています。
まあ、とりあえず表地に付いたインクのシミを処理していきます。
まずは、内ポケットを固定してある糸を切ってポケットを自由にします。
表地のシミ抜きに邪魔にならないように内ポケットをどかしてインクのシミ抜きをしていきます。
まずは油性シミ抜き処理剤を付けて、やさしく揉んでインクを染み出させていきます。
表地には、そんなに付いていないように見えたインクのシミですが、
油性処理剤を浸透させると、じ~わ~っとたっぷりインクが染み出てきます。
インクを十分染み出させたら油性シミ抜き剤で十分濯いで乾かします。
次に水溶性シミ抜き処理でインクをきれいにシミ抜き処理していきますが、
細かい話は、企業秘密です、ひ・み・つ です。
で、そんなこんなでシミ抜きしますと、表地はこんな感じになりました。
表地は、きれいにシミ抜きできました!
問題は、内ポケットをどうするか?ですが、
どうしましょうかね~、シミ抜き予算金額にもよりますし、
お客様とゆっくり考えてみますかね。
内ポケット交換の金額も聞いてみようかと思いますし、
内ポケットのインクシミは、その上で決めていこうと思います。
問合わせはメールで tetuya6181@po2.across.or.jp まで、
袋井のメンテナンス・クリーニングしみず です。
家庭洗濯をしてシワだらけになり、そして脱水による摩擦で擦れて白く毛羽立ってしまった絹のスカートが持ち込まれました。
「自分で洗濯したらシワシワになっちゃって、困って他のクリーニング店に出したんだけど、何にもシワが直らず帰ってきたの!このシワ直るかしら?」との事。
どれどれ?と見てみると、
これは!ひどい!
もおシワシワ!
全体がこんな感じ、
お客様が「他のクリーニング店ったら、大丈夫!直りますよ!と言っといて、何にも直ってないの!」
「どう?このシワ?直るかしら?」 との事だそうで、
私が「これらのシワはきれいに直りますが、摩擦でこすれた白い毛羽立ちは残ってしまいますよ!」と説明しますと、
「お願いします!」と依頼されました。
今回のこの件は、ある意味とってもいい見本です。
一般のみなさんは、良く知らないと思いますのでちょっと説明しておきますと、
絹(シルク)は、ギュッと絞ったり、ガサガサとタオルでこすったり、濡れた手でグリグリっと触っただけでも、
今回のように白く毛羽立ってしまいます。
この毛羽立ちは、シミではありませんので、シミ抜きはできません!
何にも無い平らな所に毛が立つように、繊維が毛羽立ってしまったのですから大変です。
修正するには、この立ってしまった絹の表面を削るしかないのですが、そんな事はできません!
あえて修正するとしたら同じ色を薄く掛けていくしかないのですが、この方法も完全には修正できませんので、
この毛羽立ちを起こさないのが、一番!の方法になるのです。
いいですか、みなさん!
絹(シルク)の生地をこすったり、むやみに触ってはいけませんよ!白く毛羽立ってしまいますからね。
洗濯機でギュツと脱水なんて、もっての外ですからね!注意してくださいね。
さ~て、そう言うことで絹の注意点が分かったところで、今回のスカートを直して行きましょう。
今回の処理は、アイロンプレスの処理になります。
電蒸アイロンを使用して、160度くらいの温度で、コテ布を当て、霧を打ち、ゆっくり、じっくりアイロンプレスをしていきます。
スカート1枚ですが、アイロンプレス時間に20分も掛かりました。
本当のアイロンプレスとは、時間が掛かるものなのです!
そんな蒸気をサッと当てただけのアイロン仕上げでは、きれいにならないのです!
憶えておきましょう!
さて、アイロンプレスを終えましたので、白いスレ直しのスプレーを全体に施しまして、完成です。
あのシワシワだったスカートがこんな感じになりました。
う~ん、素晴らしい!
近くでよく見れば、毛羽立ちも分かりますが、遠目には問題ないでしょう!
まあ、みなさんもご家庭での洗濯は、ほどほどに・・・・
問合わせはメールで tetuya6181@po2.across.or.jp まで、
袋井のメンテナンス・クリーニングしみず です。
「早く~梅雨明けして!天気になれ~!」と呪文を唱えていた着物たち!
ようやく梅雨明けしましたので、今日は、そんな着物などの和服類をクリーニングしていきます。
着物などは、梅雨の間にクリーニングしてしまうと、どうしてもイマイチ湿った感があります。
その為、どうしても梅雨時期には、着物のクリーニングをしたくないのですが、
今年の梅雨は、6月はあまり雨が降らずに、7月半ばから雨が沢山降るという、ちょっと変った梅雨でしたので、
例年以上に、この7月後半の梅雨を避けて着物などの和服クリーニングに取り組んでいます。
まあこの時期は、夏用の呂の喪服が多いんですが、
たまに七五三の早撮り写真撮影に使用した着物などが出されたりします。
と言うことで、早速着物のクリーニングをしていきます。
まずは部分的にしみ抜きして汚れやシミを除去していきます。
当店では、着物はシリコーンドライクリーニングと言う、肌や衣類に優しいクリーニングで洗っています。
そして着物用のハンガーに一晩干して、形を落ち着かせてから、アイロン仕上げをしていきます。
着物のアイロン仕上げは、着物独特の処理の仕方でアイロンを掛けていきます。
簡単に説明しますと、着物などの和服類は、できるだけ「ふっくら」するようにアイロン仕上げをします。
アイロンで押さえました!というようには仕上げませんので、覚えておきましょう。
とは言え、浴衣や襦袢のように水洗いする和服は、どうしてもアイロンでしっかり押さえないと生地が生き返りませんので、アイロンをしっかり掛けます。
長襦袢は、長襦袢の洗い方で処理していきますので、明日紹介しますね。
特に夏用の長襦袢は、水洗いしないと汗がとれませんので、中々処理が難しいです。
問合わせはメールで tetuya6181@po2.across.or.jp まで、
袋井のメンテナンス・クリーニングしみず です。
「汗でガピガピになってしまっているので、水洗いして欲しい!」とお客様がズボンを持ち込まれました。
見てみますとINCOTEX(インコテックス)のスーパー100’Sのズボンです。
3本のズボンの内、グレーのズボンは、大分汗と皮脂で黄ばんでしまっていますので、出来る範囲での処理と言うことになりました。
これは、スーパー100’Sを越える高級ウールは、糸が細いので何回も漂白処理をしますと、漂白作用で糸が細く削られ、穴が開いてしまう為で、その為出来る範囲での処理と言う表現になります。
今回のINCOTEX(インコテックス)のズボンは、仕事で随分着用していますので、
メンテナンスコースでの処理ではなく、デラックスコースにて処理していきます。
お客様も、お値段的にとってもお得です。(私も精神的に大分楽です。)
それでは、処理していきましょう!
まずは、寸法を測ります。
メンテナンスコースではありませんので、総丈と股下のみの寸法を採寸します。
ポケットをチェックして、シミもチェックします。
まずは、油性汚れを除去していきます。
特に皮脂汚れのひどい部分に油性処理剤を付け、部分処理しておきます。
その上で、ドライクリーニングをします。
ハンガー乾燥で熱乾燥をして乾燥させます。
次に水洗いですが、その前にグレーのズボンの黄ばみシミを漂白処理しておきます。
かなり黄ばみが強いので、3回を目途に漂白をします。まあ、それなりにです!
部分漂白シミ抜きをして処理が済みましたら、水洗いクリーニングをして汗を処理します。
大分汗になっていますので40度の温水で汗と皮脂を洗い流します。
もちろん!手でやさしく水洗いをします。
機械任せには、致しません! やさしく手で手洗いです!
すすぎ、糊付けをして、やさしく脱水をします。
ハンガーに掛けて、手でシルエットを整えながら寸法を修正しておきます。
このまま一晩自然乾燥させて、明日アイロン仕上げを行います。
今回は、大分仕事で着用されているズボンですので、メンテナンスではなく、デラックスコースでの仕事となりましたが、
水洗い×の衣類を水洗いするコースは、必ずしもメンテナンスコースになると言うことではありませんので!
お気軽にご相談ください!
次にアイロンプレスに移りますが、が!まずは、寸法を測って縮み具合をチェックします。
うん!問題ありませんね!
それでは、アイロンプレスをしていきます!
が、みなさんはあまり知らないと思いますので、アイロンの前にスーパー100’Sの毛ズボンを水洗いして乾燥させるとどんな感じか、お見せしますね!
毛のズボンを水洗いして乾燥しますと、大体こんな感じになります。
表面に艶が無く、ボコボコしているのが分かると思いますが、
これらを修正するには、アイロンプレスするしか方法は無く、ただ熱風で膨らましただけでは、きれいに仕上がりません。
しっかりアイロンプレスしていきます。
とは言うものの、今回はメンテナンスコースではなく、デラックスコースですので、
チャッチャッとアイロンプレスしていきます。
アイロンは、電蒸アイロンを使用して、熱と蒸気を使ってアイロンプレスしていきます。
まずは、裏からポケット袋地を修正して、腰周りをアイロンプレスしてウエストを出します。
シックもアイロンを掛け、股を割ります。
股下に移り、脇縫い代をしっかり割って寸法を出します。
表に返して、表地を仕上ます。
このズボンは、ノータックですので腰周りを先にアイロンプレスしておきます。
その上で、股下を仕上げていきます。
脇縫い代を合わせて、ズボンのシルエットを出しながら、ズボンのラインを付けていきます。
こんな感じでアイロンプレスして線を付けます。
左右両方をアイロン仕上げしましたら、最後にウエストを仕上ます。
ウエストをアイロンプレスしながら、腰周りのシワを再度修正しまして完成です。
シャキッとすっきり汗抜き水洗いクリーニングできました。
今回は、大分着用されているスーパー100’Sのズボンでしてので、アイロンプレスも直コテでコテ布なしでアイロンプレスできましたので、プレス時間も少なくてすみました。(それでも20分から30分くらいは掛かりますがね)
もしこれが新品に近いINCOTEX(インコテックス)のスーパー100’Sのズボンだと、コテ布無しとはいきませんので、アイロンプレスがとっても大変になります。(この辺が今後の課題なんですけどね)
まあ、でも、汗や皮脂が取れて、すっきり!爽快!になりました!
汗でゴワゴワのあなた!
一度お試しあれ!さわやかに仕事やデートができますよ!
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